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会長コラム“展望”

ビジネス 2019.04.01

BSに載らない資産

  わたしたちの会社は1 月が決算月なので、そこから1 ヶ月と少し経った頃に前期の業績や今後の計画を公表する、というかしなくてはならない。資料だけでは物足りない、という人に対しては合わせて説明会を行うようにしている。聞きに来てくれるのは、ほとんどが機関投資家の運用担当者で個人投資家はそこにはいない、つまりプロフェッショナル相手の説明会である。先般それを行ったので補足を少し。まずは決算説明資料(ホームページに載っている)を少し見ていただくことにしよう。

 これを見た多くの人からは「絶好調ですね」と褒めてもらえる。わたしは「ありがとうございます」という返答をするのだが、心の中では「別に絶好調ってことではなく、当たり前のことなんだよな」なんて思ったりしている。偉そうな物言いになってしまったが、要はビジネスの型ができて、人が揃えば、誰が経営者だってこんな結果になるってことだ。

 その次に聞かれるのは「絶好調の要因は何か」という点だ。わたしは「事業部毎にさまざまな取り組みを、PDCA を素早く回しながら行うことができるようになったからです。具体的には……」なんてこれまた偉そうに言っている。相手は大体これで「分かりました、なるほどそういうことですね」なんてことになるのだが、心の中では「それでは深堀りが足りないのだよな」なんて思っている。じゃあなぜ「事業部毎にさまざまな取り組みを、PDCA を素早く回しながら行うことができるようになった」のか? ここまで考えなくてはいけないのだ。これに対する答えは、2つのスライドの下の方の文中にある。

■コールセンターの強化が進み、事業成長を後押し

■プロダクト開発部を設置し、全社横断の開発体制が完成

 要はコールセンターが強化されて顧客接点の部分が強くなったことと、システム開発の工数が増え、同時に効率的な運営ができるようになったことが、前述の「事業部毎に」の部分につながっているのである。それでは、さらにもう一歩踏み込んで考えてみよう。ではなぜコールセンターが強化され、システム開発部門が充実したのだろうか。

 その答えは下のスライドにある。

 決算説明資料の最初のページにこの写真を載せたのには意味がある。

「これこそがわたしたちの会社の最も重要な資産」ということが言いたかったからである。多くの人はバランスシート(BS)に載っているものが資産だと思っている。

 しかし今日の企業は( 工場や店舗、製品を持たないIT企業などは特に)BS には載っていない人的資産をどれだけ積み上げるかを競っているのだ、とわたしは常々思っている。多くの人は数字を見て、その手前にある要因を聞いてくる。でも、そのもっともっと手前が本当の要因であること、そして今日の企業にとってビジネスモデルの競争もさることながら、人的資産の積み上げと組織づくり(この点について今回は触れなかったのでまたの機会に)の競争を行っているのだということが言いたかったのだけど、まあまあ伝わっているのかな?

株式会社鎌倉新書
代表取締役社長兼会長 清水祐孝