社長挨拶

鎌倉新書という社名のせいでしょうか、多くの方は私たちの会社のことを出版社だと思っておられます。
確かに10年ほど前まではもっぱら印刷物を買っていただくことが私たちのビジネスであったわけですから、出版社といわれればそうなのかも知れません。
しかし、それより以前から私たちは自らの会社を「出版社」ではなく「情報加工会社」であると定義づけていました。なぜなら、お客さまは「出版物」が欲しいのではなく、「書いてある情報」が欲しいからです。
情報加工会社とは、情報をお客さまのニーズに合わせて価値あるものに加工し、これを適切な方法でお届けするものビジネスであると私たちは思っています。
結果的にアウトプットが出版物という形式を取っていたり、インターネットという媒体を活用していたり、フェイストゥフェイスで伝えていたりするわけですが、あくまでも大切なのは情報であって、伝達の方法論ではないのです。
余談ですが、マスコミは「出版社」「新聞社」「テレビ局」などといっていましたが、これはまさに情報伝達の方法論ですから、彼らがそこに囚われ本質に気付かなかった結果、今日の変化に取り残されているというのは合点がいくことです。
そんな中で、この10数年に大変な変化が私たちの目の前に現出しました。インターネットの普及です。
それまで私たちは、人びとの供養に関する関心やニーズといった情報を取材という形式を通じて、事業者から間接的にしかも足で集めていて、人びとへの直接的なリーチは持っていませんでした。
無論私たちだけではなく、そんなことができるのは巨大なマスコミだけだったのです。ところが、インターネットの普及によって私たちのような小さな企業であっても、ポータルサイト等を通して人びとの関心やニーズを直接収集することができるようになったのです。
このことは、私たちの会社のビジネスの枠組みを大きく変化させました。そして、これからも無限の可能性を私たちに与えてくれています。
インターネットは、私たちが手掛けることのできるビジネスを一気に100倍(大げさでしょうか)に広げてくれたのです。長い歳月を経て、私たちはやっと「出版社」から目指していた「情報加工会社」への脱皮を計ることができる、そのポジショニングを得たのです。
ビジネスとは、知恵をモノやサービスに代えこれらを求める人々に提供することによって直接社会に貢献するものであります。
そして会社とは、ビジネスを通して得られた対価を取引先や社員あるいは税としてお金を循環させることにより、社会を豊かにする素晴らしいシステムだと私たちは考えています。利益は会社の価値のひとつの側面に過ぎないということです。
そのような観点から私たちは、他者の知恵を単純に真似る商品やサービスの提供は行いません。
また、顧客に対して安さを標榜するいっぽうで人件費や原価等のコストの削減に血眼になりながら、社会の賞賛を得ようとする会社にも疑問を持っています。
大きい会社でもなく、儲かる会社でもなく、本当の意味で社会に役立つ会社に成りたいと私たちは願っています。
その上で、結果的に大きくなったり、儲かったりすると、なお良いのですが。
株式会社鎌倉新書 代表取締役社長 清水祐孝








