資本業務提携の背景と目的

鎌倉新書は進展するわが国の高齢社会における「終活インフラ」をミッションとして標榜し、葬儀やお墓から相続、介護、地方自治体と協働で行う住民向けサービス、単身世帯向けサービス等、高齢者やそのご家族に向けた情報やサービスの提供を行い、着実な成長を果たしてまいりました。そのような中、ミッションの実現に向けた次なるステップとしてわが国における「保険」や「介護」の領域を代表する企業グループであるＳＯＭＰＯホールディングスと提携し、共同で新たな事業の取り組みを行うとともに、資本の増強を行うこととしました。

ＳＯＭＰＯホールディングスでは、国内トップ規模のシェアを持つＳＯＭＰＯケア株式会社の介護サービス利用者（約8.6万人 ）、およびＳＯＭＰＯひまわり生命保険株式会社の契約者（約512万件 ※）をはじめとした、多くのお客さま を対象に、健康・介護・老後資金という3つの不安を解消するために、グループ内外との連携を通じた多様なサービスを展開しております。

鎌倉新書は、本提携を通じて、さまざま なライフステージで悩みを抱えているＳＯＭＰＯホールディングスのお客さまを対象に、終活に関する情報提供・相談・紹介等のサービスを展開することで、人生のさまざまな局面で生じる不安や負担の解決に貢献してまいります。

両社の強みを活かして、介護からその先までワンストップでサービスを提供できる、新たな顧客体験を創造していくことが、本提携の目的です。

※保有契約件数

業務提携の概要・取り組み

本提携においては、ＳＯＭＰＯホールディングスのウェルビーイング事業領域における各グループ会社と連携して、鎌倉新書が提供する終活サービスを段階的に展開してまいります。

(1)介護：ＳＯＭＰＯケア株式会社との連携

鎌倉新書の持つ情報やサービスの提供を、ＳＯＭＰＯケア株式会社が運営する介護施設・事業所のご利用者やそのご家族へ向けて展開します。具体的には、入居時点の身元保証や生前相続（家族信託、遺言書作成等）、生前整理（不動産含む）への対応から、退去時点やご逝去後の葬儀・相続手続き・お墓・遺品整理の対応まで、ご利用者やそのご家族に対して適切なタイミングで情報提供を行い、必要とされるサービスを両社が連携して提供します。

(2)保険：ＳＯＭＰＯひまわり生命保険株式会社との連携

ＳＯＭＰＯひまわり生命保険株式会社のご契約者やそのご家族が抱える終活のさまざまなお悩みに対して、お役に立てるような鎌倉新書の終活サービスを案内・提供することを検討しております。

(3)職域：ＳＯＭＰＯウェルビーイング株式会社との連携

介護・健康・老後資金の相談窓口「ウェルビオ」や仕事と介護の両立支援サービス「ウェルビオBiz」を提供するＳＯＭＰＯウェルビーイング株式会社と連携して、ウェルビオのご利用者に向けて さまざまな終活サポートサービスを提供します。

本提携の概要

業務提携内容の実効性を高めるため、本提携により、ＳＯＭＰＯホールディングスは、第三者割当による新株式の発行および自己株式の処分を通じて、当社発行済み株式の10％を取得する予定です。

鎌倉新書は、本提携を通じて、2,372百万円を調達します。調達した資金は、鎌倉新書が発表する中期経営計画の達成に向けて、クロスユース強化やサービス拡充に向けたM&A、生産性改善や顧客への新たな価値提供等を目的としたAI研究開発等に充当する予定です。

鎌倉新書の成長戦略・展開

本提携を通じて、鎌倉新書は、現在の主なチャネルであるWeb集客・自治体との接点に加えて、終活ニーズを抱える大規模な企業の顧客基盤という、新たなチャネル・顧客接点を獲得することとなります。また、当取り組みは、介護、保険と、終活の各サービス を組み合わせた、顧客の課題を解決する新たなサービスモデルの構築へとつなげてまいります。そして、この取り組みによって得られた成果をもとに、高齢社会の進展の中で年々拡大する「終活」にかかわる問題や課題、夢や希望の実現をサポートするさまざまなサービスをより大きく展開することを計画しております。

これらは、鎌倉新書が公表する中期経営計画の達成、そして長期ビジョンであるわが国における「終活インフラ」の実現に向けた、重要な一歩であると位置づけております。

鎌倉新書は、ＳＯＭＰＯホールディングスを重要な戦略パートナーとして位置付けるとともに、当取り組みを皮切りに、今後も事業拡大に向けて多様なステークホルダー・企業との協業を進めてまいります。