【お墓】お墓の準備に関する全国調査(2020年) 2人に1人の回答者が、「故人がお墓を既に持っていた」と回答。一生に一度のお墓の購入に納得し、次世代のための準備を。

2020/10/22

プレスリリース

当社は、お墓の準備に関する全国調査(2020年)を行い、調査結果をまとめました。
2012年の新語・流行語大賞トップテンにランクインした「終活」は、高齢社会に突入した日本において浸透しつつあります。当社では、 終活を「人生の終わりに向けて前向きに準備することで、今をよりよく生きる活動」と定義しており、介護・葬儀・相続など、その活動範囲は多岐にわたります。今回は、終活の中でも ‘’家’’や ’’先祖’’ の特色が残る「お墓」の準備について調査を行いました。

■調査概要
調査名    :お墓の準備に関する全国調査(2020年)

調査対象  :全国40~79歳以上の男女
過去5年以内に自分自身もしくは配偶者が喪主を経験している人、または今後喪主を務める可能性が高い人
調査期間  :2019年9月21日(土)~2019年9月26日(木)
調査方法  :インターネット調査(調査協力:楽天インサイト)
有効回答数:1,201件
※回答率(%)は小数点第2位を四捨五入し、小数点第1位までを表示しています。このため、合計数値は必ずしも100%とはならない場合があります。
※本調査は2019年9月に実施されたものであり、新型コロナウイルスの影響は受けていません。

■調査トピック

1.お墓の認知度 「一般墓」 がトップの92.3%。全てのお墓の種類で、男性よりも女性が「詳しく知っている」と回答
2.49.9%の回答者が、「故人がお墓を既に持っていた」と回答。関東圏は「既に持っていた」が他エリアに比べて低い結果に
3.お墓に対する意識は 「家族に迷惑をかけたくない」が最多の80.3。%全ての項目において、男性よりも女性の意識が高い結果に
4.54.6%が「自分の母親が入るお墓がある」と回答
5.お墓について「故人の希望通りにできた」が64.6%も、「希望は聞いていなかった」 が30.4%
6.ペットを「霊園などに納骨したい」 方が43.5%

■調査結果

1.お墓の認知度 「一般墓」 がトップの92.3%。全てのお墓の種類で、男性よりも女性が「詳しく知っている」と回答

「一般墓」「樹木葬」「納骨堂」「永代供養墓」の写真をご覧いただきながら認知度合を伺ったところ、下記の結果となりました。

一般墓:認知度92.3%(詳しく知っている人は81.6%)
樹木葬:認知度66.7%(詳しく知っている人は28.3%)
納骨堂:認知度84.6%(詳しく知っている人は39.0%)
永代供養墓:認知度74.2%(詳しく知っている人は39.6%)

一般墓:家族や一族など家単位で承継していく墓石を用いた伝統的なお墓をさします。
樹木葬:永代供養墓の一種で、墓石の代わりに樹木を墓標とするお墓をさします。
納骨堂:永代供養墓の一種で、主に建物の中などに個人や家族単位で遺骨を納める形式をさします。
永代供養墓:寺院や霊園管理者が遺骨を預かり、永代に渡って供養をする埋葬方法です。

いずれも男性よりも女性で「詳しく知っている」と回答した人が多く、最も差が開いたのは樹木葬の13.3ptとなりました。(男性22.6%、女性35.9%)

いずれのお墓も、年代が上がるにつれて「詳しく知っている」と回答した方が増加しています。


2.49.9%の回答者が、「故人がお墓を既に持っていた」と回答。
関東圏は「お墓を既に持っていた」が他エリアに比べて低い結果に。

回答者が直近で喪主を務めた故人のお墓の所有状況を伺ったところ、1位「お墓を既に持っていた(先祖代々のお墓や家族のお墓など)」(49.9%)、2位「故人が生前、自分のために新規でお墓を購入していた」(20.6%)、3位「故人の死後に、喪主または他の方が新規でお墓を購入した」(19.8%)となりました。一般墓は先祖代々受け継がれていくため、一般墓を所有している場合は既にあるお墓に入るケースが多々見られます。樹木葬・納骨堂などの永代供養墓も、故人の配偶者が既にお亡くなりになっている場合は、一般的に同じ納骨先に入ります。

関東圏は「お墓を既に持っていた」が他エリアに比べて低く、「故人の死後に、喪主または他の方が新規でお墓を購入した」が高い結果となりました。お墓は先祖から受け継ぐことが一般的ですが、地方から関東圏に移住した方は、移住先がふるさととなり、新たにお墓を購入するケースも見られます。


3.「お墓に関して家族に迷惑をかけたくない」が80.3%。どの項目においても男性よりも女性が意識の高い結果に

お墓の意識に対してあてはまるものを伺ったところ、「お墓に関して家族に迷惑をかけたくない」が80.3%で最も高い結果となりました。次いで「お墓は家族が来やすい場所にしてほしい」(77.5%)、「お墓は静かで落ち着いた場所であってほしい」(73.4%)となりました。

いずれも男性よりも女性で「あてはまる」と回答した方が多く、お墓に対する具体的なイメージを持っています。


4.54.6%が「自分の母親が入るお墓がある」と回答

自分自身や配偶者、両親のお墓の準備状況を伺ったところ、「自分の母親が入るお墓を決めている」と回答した方が最も多く、54.6%となりました。自分自身については、41.5%の方が入るお墓を決めています。

概ね女性よりも男性で数値が高く、墓守としての意識が働いているとみられます。

自分自身、配偶者、自分の母親で、年代が高くなるほど入るお墓を決めている方が増加傾向にあり、お墓を身近な存在と捉えています。

未婚よりも既婚で入るお墓を決めている人が多数でした。夫婦になると、お墓は両家の課題となります。あらかじめお墓の保有状況を確認する必要があります。


5.お墓について「故人の希望通りにできた」が64.6%も、「希望は聞いていなかった」 が30.4%

全体では、「故人の希望通りにできた」が64.6%となりました。一方で、「希望は聞いていなかった」方が30.4%となりました。お墓のみならず、葬儀や遺産分割などを故人の希望通りに行うことができたかという点は、今後の遺族の気持ちにも大きく影響します。元気なうちに家族間で話し合うようにしましょう。自身が親世代の場合は、エンディングノートを準備し、次世代に自分の希望を伝えることもおすすめです。

喪主の年代が高くなるほど「希望通りにできた」が増加傾向にあります。両親も高齢になるため、家族の今後を話す機会が増えているとみられます。


6.ペットを「霊園などに納骨したい」 方が43.5%

ペットと同居している方を対象にペットの埋葬方法について伺ったところ、「霊園などに納骨したい」(43.5%)が最も高い結果となりました。次いで「家で保管し、自分の死後に一緒に入りたい」(19.4%)、「自宅の庭に埋葬したい」(14.5%)となっています。

弊社が運営する「いいお墓」経由でお墓を購入した方を対象に行った「お墓の消費者全国実態調査」では、ペットとお墓に関して下記のようなコメントが寄せられました。

● 以前飼っていたペットと今のペットを同じ所に入れるか、自分達と一緒に入れるか決めかねています。

● ペットが先に旅立つ可能性が高いが、納骨は自分たちと同時が良いと現時点で考えています。
● お墓選びはペットと一緒に入れることが最優先でした。
● 故人が望んでいた「ペットと一緒に眠るためのお墓」を家族みんなで資料を取り寄せて探しました。家族と会話する良い機会でした。
● 故人に亡くなったペットの遺骨があったので、一緒に埋葬するタイプにしようか悩みました。
● 新しくできた霊園はすぐ見にいったほうがいいと思います。ペットと一緒の区画は少なく、早い者勝ちです。


■まとめ―鎌倉新書広報担当より

自分自身や両親、配偶者のお墓の準備について掘り下げてきました。お墓に関する情報は日常的に収集するものではありませんが、お墓の購入はどなたにも必ず訪れる課題です。いざという時にスムーズに意思決定ができるように心構えをしておきましょう。

● 先祖代々のお墓をもともと持っている場合
本調査では、喪主を務めた故人のお墓を「もともと持っていた」方が49.9%となりました。これは、故人のために新規でお墓を購入したのではなく、先祖代々のお墓があることを示します。しかし、先祖代々のお墓がある土地と、実際の生活圏が異なる方も多数います。自身が墓守となる場合、お墓参りができる立地か、管理はできるか、などをよく検討しましょう。維持が難しい場合は、ご自身の代で改葬(お墓の引っ越し)や墓じまいを行うことも視野に入れましょう。

● 故人が自分でお墓を購入する場合
故⼈が⽣前、⾃分のために新規でお墓を購⼊していた方は20.6%でした。家族や周囲に迷惑をかけたくない方、入るお墓がない方、お子様がいない方、お墓にこだわりたい方は、ご自身でお墓を準備することを検討しましょう。注意点は、お墓を準備したことを周囲に知らせることです。納骨をお願いする方に霊園の資料を渡す、納骨をお願いする方に霊園の資料を渡す、エンディングノートを活用するなどして、お墓の在りかを伝えておきましょう。

● 故⼈の死後に喪主または他の⽅が新規でお墓を購入する場合
故⼈の死後に喪主または他の⽅が新規でお墓を購⼊した方は19.8%でした。入墓予定の方が介護状態や終末期の場合は、家族や親族がお墓を準備します。建墓の地域、お墓の種類、予算などは、家族構成や資産状況により異なります。いざというときに困ったり後悔をしないように、情報収集や家族でお墓の話をするように心がけましょう。

最後に
よりパーソナルな価値観や消費が注目される昨今ですが、お墓は ‘’家’’や ’’先祖’’ の特色が残ります。お墓は親族や両家共通の課題と捉え、あらかじめ希望の種類や予算、地域などをできる限り検討しておくことで、周囲の不安を軽減することが可能となります。


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